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ビタミンC配合美容液にどんな効果があるのか?についての論文情報まとめ

      2024/06/07

海外情報レビュー ビタミンC美容液 徹底検証

ビタミンCは別名アスコルビン酸とも呼ばれていて、数年前から「ビタミンC原液」とか「ビタミンC美容液」とか美容分野で注目されて、現在ではスキンケア界隈では知らない人はいないと思います。

そんなビタミンCは皮膚の健康に対して、以下のようなことが言われています。

  • 抗酸化物質として働き、活性酸素によるダメージから肌を守る
  • コラーゲンの合成を助けることで肌の弾力性と修復を促進する
  • メラニン生成を抑えることによって、肌の色素沈着やくすみを軽減する

ですが、化粧品という性質上、製品を紹介する記事やメディアでは、効能効果について事細かに解説することができないので、その効果効能も口コミレベルの情報が多く出回っています。

そこで本記事では、ビタミンC配合の美容液が肌にどのような効果をもたらすのかを、世界的な研究報告などの情報を参照しながら考察していきます。

肌におけるビタミンCの作用

はじめにビタミンCの肌に対する作用を一つずつ確認しておきます。

抗酸化作用はよく知られていますが、それ以外にもコラーゲン生成やメラニン生成に関する作用もあり、それぞれが作用することで肌における効果につながっていると考えられています。

抗酸化作用

食品に酸化防止剤として使用されている「アスコルビン酸」という成分はビタミンCの別名称で、化粧品だけでなく、食品にも使用される安全性の高い抗酸化物質です。

ここでは皮膚での酸化現象とビタミンCの作用に注目して、その抗酸化作用を解説します。

まず、皮膚での酸化反応です。
皮膚の中では、紫外線や環境ストレスから「活性酸素」という反応性が高い酸化物質が作られます。
この活性酸素から生まれる酸化作用のある物質を専門的には「フリーラジカル」といいます。

フリーラジカルが発生すると、正常なDNAや細胞を酸化することによって傷つけます。
この酸化された細胞やDNAが連鎖的に別のDNAや細胞を破壊してしまうこともあり、皮膚の酸化反応で問題とされることが多い現象です。

これが紫外線などによる皮膚の酸化による細胞ダメージ、一般的には皮膚老化といわれる現象です。

この酸化現象に対して、人の身体ではビタミンCが働きます。
フリーラジカルは科学的には電子が不足している状態と言われており、フリーラジカルの酸化作用は細胞やDNAから電子を奪うことで起こっています。

ビタミンCは、フリーラジカルに電子を与えることで、フリーラジカルの酸化作用を中和します。
見方を変えると、DNAや細胞の代わりに、ビタミンCそのものが酸化されることで、細胞が破壊されたりすることを防ぐということです。

まとめると、紫外線などの環境ストレスから発生したフリーラジカルの酸化作用を、DNAや細胞の代わりに、ビタミンCが引き受けることで、酸化による細胞ダメージを防ぎ、皮膚老化を食い止めているということです。

これがビタミンCが皮膚において抗酸化作用を示す原理です。

臨床研究では、ビタミンCを含むスキンケア製品は、紫外線を直接防ぐことはありませんが、紫外線により発生したフリーラジカルを中和することで紫外線から皮膚を保護する効果があると報告されています。

コラーゲン生成の促進

ビタミンCはコラーゲンの生合成に必須の成分であり、肌の弾力性と強度を維持するのに役立ちます。
コラーゲンは皮膚の主要な構造タンパク質であり、その量が減少するとしわやたるみが現れます。

ビタミンCは、生成されるコラーゲンの質、量の両方へ影響を与えることがわかっています。

コラーゲン分子は3重らせん構造をしていて、らせん同士がお互いに橋渡しされる形でつながっています。
ビタミンCはこの橋渡しをするときに働く酵素の一部です。
橋渡しが少ないコラーゲン分子では、細胞の構造を支えらないため、ビタミンCはコラーゲンの質(強度)に影響します。

また、ビタミンCは、コラーゲンの合成に必要な遺伝子転写反応を促す作用があります。

プロコラーゲンmRNAという、コラーゲンタンパク質を作るために必要な物質を安定化させる作用もあります。
プロコラーゲンmRNAによってコラーゲン合成が調整されているため、ビタミンCのこの作用がコラーゲン合成に対して量的影響を与えます。

これらコラーゲン生成の促進作用を裏付けるように、ビタミンCの継続的な塗布によって、肌の粗さ、小じわ、たるみなどが改善されたという報告もあり、皮膚のハリやツヤに対しても一定の効果があることが示されています。

肌の明るさの向上

ビタミンCはメラニン生成を調節することで知られており、これが肌の色素沈着やくすみを減少させる効果につながっていると考えられています。

メラニン生成には、皮膚のチロシナーゼという酵素が関わっています。
チロシナーゼはアミノ酸のチロシンからメラニン色素を生成するための酵素です。

ビタミンCはこの酵素の働きを阻害することで、チロシンからメラニンが合成される過程を妨げます。
これによって、色素沈着を減らし、肌の明るさを向上させます。

色素沈着に対する効果については、25%ビタミンCの外用剤の使用によって、16週間後に肝斑による色素沈着の大幅な改善が見られたという報告もあるようです。

主要な研究結果の紹介

効果についての検証はここまでのとおりなのですが、実際の研究内容やその結果をいくつか紹介したいと思います。

長くなりすぎるので、ちょっと端折ってしまいますが、研究の対象としていた人やどの様な使用方法だったのかを知ることで、自分にあった製品を選ぶ参考情報にしていただければなあと思います。

アスコルビン酸の局所使用と光損傷を受けた皮膚の形状に対するその効果

▶ JAMA Network の原著論文はこちら

こちらの文献では、フィッツパトリック皮膚タイプのⅠ~Ⅲについて、画像解析による皮膚の粗さと被験者の自己評価、写真などを基に、光で炎症を起こした皮膚に対する毎日のビタミンCの塗布の効果を検証しています。

フィッツパトリック皮膚タイプというのは、紫外線に対する皮膚の感受性を元に、ヒトの肌の色を6段階に分類した尺度で、この研究で対象になった方は、いわゆる日焼けで皮膚が赤くなりやすいヒトでした。(詳しい説明はこちら

この研究結果の報告では、ビタミンCを使用していた群(実治療群)とビタミンCを使用していなかった群(対照群)を比較したとき、画像解析での皮膚の凹凸度や主観的な皮膚の弾力、シワなど、すべての測定項目で対照群よりも実治療群のほうが、皮膚の状態が改善されたと報告されています。

結論としては、ビタミンCの毎日の塗布によって、日焼けによる皮膚の状態が改善するということが言え、日焼けして皮膚が赤くなってしまう紫外線に弱いタイプの方でも、ビタミンCの塗布を続けることで、皮膚の凹凸(シワ・たるみ)が悪化しにくく、改善できるということを示している研究報告です。

ビタミンC、ビタミンE、ラズベリー葉細胞培養エキスを含む局所治療の老化防止と美白効果:分割顔ランダム化比較試験

▶ PubMed Central の原著論文はこちら

こちらの文献で使用されたものは「ビタミンC(20% w/w)、ビタミンE、ヨーロッパラズベリー( Rubus idaeus)葉細胞培養抽出物を含むカプセル化美容液」でした。

対象となったのは、30〜65歳の女性ボランティア50名で、方法としては、通常使用しているスキンケア製品の使用に加えて、2か月間、顔の片側に用意されたカプセル化美容液を塗布しました。

評価方法は、4週間後と8週間後の、試験側(治療側)と反対側(未治療側)の両方の肌の色(メラニン指数)、弾力性、輝き、水分、水分蒸発、皮膚の微細構造パラメータ、滑らかさ (SEsm)、粗さ (SEr)、鱗状感 (SEsc)、しわ (SEw)を、それぞれ専用の機器で測定するというものでした。 合わせて、副作用と満足度も評価されました。

結果は肌の色、弾力、輝きが大幅に改善されました。滑らかさ、鱗状感、しわも大幅な改善が見られましたと報告されています。軽度な副作用として、刺激感と突っ張りがありました。

これらの結果から、ビタミンC、ビタミンE、ラズベリー葉細胞培養エキス美容液には、肌の老化防止と美白効果があると報告されています。

皮膚がんの予防と治療における抗酸化物質の役割

▶ PubMed Central の原著論文はこちら

こちらの文献では、紫外線が皮膚がんの原因として重要であるとして、紫外線による体の酸化ストレスを低減する抗酸化物質の役割について、他の文献を基にまとめたものです。

ビタミンCに限った話をしているわけではありませんが、抗酸化作用が皮膚の健康に重要であることが多面的に調査されています。

主に紫外線による酸化ストレスを受けた皮膚では、その内部でビタミンCを始めとする抗酸化物質が不足する状態になるため、サプリメントの摂取などの方法でビタミンCを補給する必要があることを指摘しています。

また、ビタミンCは紫外線の酸化ストレスにおいて、皮膚の保護剤として知られていると前置きしたうえで、皮膚刺激性や突っ張り感については、外用ビタミンCの濃度が5~10%の場合において、皮膚刺激性は見られなかったと報告しています。

この文献の結論としては、ビタミンCを含む抗酸化物質の外用使用は、紫外線を受ける前に塗布することがより重要であるとしています。
その理由というのも、紫外線による酸化反応は、紫外線を受けてすぐに起こる即時型の反応のためと説明しています。

まとめ

ここまでご紹介したように、ビタミンCはその抗酸化作用、コラーゲン生成の促進、メラニン生成抑制による肌の明るさ向上という三つの主要な効果により、美容液として非常に価値のある成分です。
科学的研究はこれらの効果が肌に及ぼす利点を裏付けており、適切に使用することで、肌の健康と美しさを向上させることが可能です。

今現在、ビタミンC美容液を使用するか迷っていている状態であれば、試してみる価値は十分にあると思います。

製品選びはどのようにする?

これから製品を選ぶという方は、いくつかの文献で示されているように、ビタミンCの濃度が10-20%であることを基準に選ぶと良いかもしれません。

ビタミンCは皮膚に対して刺激を与えることがあるため、赤みがある肌に適応する場合などは低濃度(5-10%)のものを選んでもよいかと思います。

どの様な場合でも、使用感や肌への反応には個人差があるため、自分の肌質に合わせた製品を選ぶこと、そして使用を開始する際は少量から始めて肌の反応を観察することが推奨されます。

どのくらい続けたらいい?

多くの研究での評価期間が数ヶ月単位であることから、効果を実感するまでには時間がかかることが予想されます。
少なくとも3週間以上は定期的に使用し、肌の変化を観察するようにしてください。

また、ビタミンCは光や熱に弱いため、製品は直射日光を避けて涼しい場所に保管し、開封後はできるだけ早く使用するようにしてください。

ビタミンCを含むスキンケア製品は、日々の美容ルーチンにおいて重要な役割を担い、長期的な肌の健康と輝きを維持するツールとなります。
ここでの情報が皆さんの製品選びの助けになれば幸いです。

参考情報

  1. Topical Vitamin C and the Skin: Mechanisms of Action and Clinical Applications
    https://jcadonline.com/topical-vitamin-c-and-the-skin-mechanisms-of-action-and-clinical-applications/
    Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology というメディアにおける、論文情報の引用まとめ記事です。外用ビタミンCが皮膚に与える多岐にわたる利点と、臨床研究で観察された具体的な結果について詳細に解説しています。
  2. Cosmeceutical Vitamins: Vitamin C
    https://clinicalgate.com/cosmeceutical-vitamins-vitamin-c/
    Clinicalgateは臨床医学に関する情報をまとめている民間団体です。この記事は化粧品としてのビタミンCについて、その効果などを説明しています。
  3. Vitamin C in dermatology
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3673383/
    インドにおける皮膚科医ジャーナルに掲載された情報です。皮膚科領域におけるビタミンCの作用や特徴について、まとまった説明が提供されています。
  4. Anti-aging and brightening effects of a topical treatment containing vitamin C, vitamin E, and raspberry leaf cell culture extract: A split-face, randomized controlled trial
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7027822/
    PubMed内の論文です。通常のスキンケア加えて、被験者の顔の片側にビタミンC、ビタミンE、ラズベリー葉細胞培養エキスを塗布しもう片方には塗布せずに4週間後、8週間後の皮膚老化に対する効果に焦点を当てた研究結果を提供しています。
  5. Use of topical ascorbic acid and its effects on photodamaged skin topography
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10522500/
    https://jamanetwork.com/journals/jamaotolaryngology/fullarticle/509859
    皮膚の軽度から中程度の光損傷の治療におけるビタミンCの局所適用の有効性を判断するための研究報告です。
  6. The Role of Antioxidants in Skin Cancer Prevention and Treatment
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24790705/
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3984781/
    皮膚がんの原因となる紫外線の酸化ストレスに対して、ビタミンCを含む様々な抗酸化物質を検証している文献です。
  7. Skin Photoaging and the Role of Antioxidants in Its Prevention
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3789494/
    光老化と言われる紫外線による老化現象と抗酸化物質による皮膚の保護についての、皮膚科医療雑誌の掲載内容です。
  8. Vitamin C – Wikipedia
    https://en.wikipedia.org/wiki/Vitamin_C
    英語版のWikipediaの「ビタミンC」百科事典情報です。
  9. コラーゲン – 国立健康・栄養研究所「素材情報データベース」
    https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/pdf/k007.pdf
    日本の栄養素の情報源データベース内での、コラーゲンの説明文です。
  10. フィッツパトリックのスキンタイプ – Wikipedia
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%84%E3%83%91%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97
    皮膚タイプ分類についてのWikipediaによる百科事典情報です。

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