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海外論文レビュー「ビタミンCは皮膚がんの予防に効果があるのか?」

      2024/07/05

ビタミンCは紫外線による皮膚がんを予防できるか?

ビタミンCは美容と健康に欠かせない栄養素として広く知られています。
特に、コラーゲン生成を助ける役割や抗酸化作用による老化防止効果が注目されています。
そんなビタミンCですが、美容効果だけでなく、皮膚がんの予防にも効果があると言われています。

先週に引き続き、「ビタミンC配合美容液にどんな効果があるのか?についての論文情報まとめ」で紹介した、「皮膚がんの予防と治療における抗酸化物質の役割」という論文レビューを深堀りしながら、本当に皮膚がんへ予防効果があるのかを確認してみようと思います。

ビタミンCが皮膚がんを予防できる? 紫外線と皮膚がんの関係

強い日差しのイメージ

結論から言うと、ビタミンCには紫外線による皮膚がんを予防する効果があると言われています。

皮膚がんの原因の一つは、太陽からの光、つまり紫外線(UV)によるものです。紫外線は私たちの皮膚に当たると、有害な小さな分子(活性酸素種といいます)を作り出します。これらの分子は、皮膚の細胞を傷つけることがあります。

この傷つけられた細胞のDNA(細胞の中にある大事な情報)が損傷すると、皮膚がんが発生する可能性が高くなります。

ここで、ビタミンCが登場します。ビタミンCは、これらの有害な分子を中和して、細胞を守ってくれる強力な味方です。ビタミンCは、活性酸素種の攻撃から細胞を守り、皮膚がんのリスクを減らす助けをします。これが、ビタミンCが皮膚がんの予防に役立つ理由です。

これらのことは、紫外線に関する公的機関のドキュメントWHOの出版物ビタミンCのDNAを保護する働きを調べた論文によって、根拠が示されています。

ここではビタミンCのことに注目しているのですが、紫外線から肌を守るには日焼け止めの使用も有効なので、ビタミンCに加えて、日焼け止めを併用するのがおすすめです。

日焼け止めイメージ

ビタミンCの抗酸化作用と皮膚がん予防効果の関係

日焼け止めに少し脱線してしまいましたが、改めて、ビタミンCが皮膚がんを予防するとされている根拠を見ていきましょう。

抗酸化作用:ビタミンCは酸化ストレスを軽減する

フラガという人物のチームが報告した内容で、ビタミンCの摂取により、酸化ストレスからのDNA損傷が有意に減少したという報告があります。
この研究は、ビタミンCがDNAを保護する強力な抗酸化物質であることを示しています。[3]

DNAの損傷が皮膚がんの原因となるので、ビタミンCの摂取によってDNA損傷が減ったということは、皮膚がん予防に効果的であるということですね。

DNA損傷の防止:ビタミンCは紫外線によるDNA損傷を防ぐ

こちらは、マカードルという人物のチームが報告した内容で、8週間にわたり500mgのビタミンCを摂取した結果、皮膚の酸化損傷が減少し、紫外線によるダメージが軽減されたという報告があります。[4]

紫外線の皮膚への酸化がDNA損傷につながるとされているので、こちらもまた、ビタミンCの摂取が有効であると報告しています。

皮膚の健康維持:ビタミンCは皮膚の修復と再生を促進する

直接皮膚がんの話はしていないのですが、進藤という人物のチームが報告した、ビタミンCおよび他の抗酸化物質の皮膚における役割と、それらが紫外線に対する防御にどのように寄与するかの調査報告があります。

この調査の結果は、 ビタミンCが、皮膚の抗酸化防御システムを強化し、紫外線による酸化ストレスを軽減したと報告されています。[5]

ビタミンCが皮膚において抗酸化物質として働くことが示されているので、これもまた皮膚がん予防の効果があることを示している報告となっています。

これらはビタミンC限った話でしたが、論文内では、他のビタミンEやβカロテンなどの抗酸化物質についても、DNA損傷を防ぎ、皮膚がん予防に効果的であると報告されています。

カロチノイドイメージ

どうやってビタミンCを取り入れる?

ここまでで、ビタミンCを含むサプリメントや美容液・クリームが皮膚の抗酸化防御を強化し、紫外線によるダメージを軽減することがわかりました。
また、その効果によって皮膚がんを予防する効果もあると示されてきました。

では、ビタミンCをどうやって生活の中に活かしていけばいいでしょうか?

この論文レビュー内では、食べ物やサプリとして取ることと、外用剤として塗布することの両方が推奨されています。

サプリメントの摂取

ビタミンCを日常的に摂取する簡単な方法の一つは、サプリメントを利用することです。1日500mgを目安に、ビタミンCサプリメントを摂取することが効果的です。研究では、8週間にわたり500mgのビタミンCを摂取することで、皮膚の酸化損傷が減少し、紫外線によるダメージが軽減されることが確認されています 。[4]

ビタミンCを多く含む食品の摂取

ビタミンCを豊富に含む食品を日常的に摂取することも非常に重要です。オレンジ、レモン、キウイ、ピーマン、ブロッコリーなどの食品を積極的に摂ることで、ビタミンCを効果的に取り入れることができます。ビタミンCは強力な抗酸化物質であり、これらの食品を摂取することで体内の酸化ストレスを軽減し、皮膚の健康を保つことができます 。[6]

ビタミンC配合のスキンケア製品の使用

ビタミンCを含むスキンケア製品を使用することで、直接皮膚にビタミンCを供給することができます。外用クリームや美容液を使用することで、紫外線によるフリーラジカルの生成を抑制し、酸化ストレスを軽減する効果が期待されます。これにより、皮膚の健康状態が改善し、紫外線によるダメージが減少することが確認されています 。[5]

まとめると、当たり前のような話にはなりますが、
「日常的に食事やサプリからビタミンCを補給して、スキンケアの中にもビタミンCを取り入れた方が良い」
という結論としてまとめられています。

まとめ ビタミンCを効果的に使用する方法

ビタミンCが美容だけではなく、紫外線による皮膚がんの予防効果があるとわかりました。
また、研究報告の最後には、紫外線を受ける前に十分に抗酸化物質を摂取したり、塗布したりしたほうが良いと報告されています。

美容液として皮膚に塗るだけではなくて、食事やサプリメントから補給されるビタミンCにも効果があるというのも良い情報かなと思いました。

ビタミンCについてフォーカスしてお話してきたのですが、論文レビューの中ではビタミンEやグルタチオン、カロテノイドなどの他の抗酸化物質の併用をおすすめしています。

サプリメント選びの際は参考にしてみるとよいかと思います。

ビタミンCは美容成分でもありますが、皮膚がんの予防効果も示されているので、日焼けしやすい時期のスキンケアにも取り入れてみてください。

では今日はこのあたりで。みなさんの商品選びの参考となれば幸いです。

参考資料

International Program on Chemical Safety, Environmental Health Criteria 160. Ultraviolet radiation. 1994. Available from: http://www.inchem.org/documents/ehc/ehc/ehc160.htm
この文献では、紫外線が皮膚に与える影響や、皮膚がんのリスクについて詳細に説明されています。

International Agency for Research on Cancer (IARC) Summaries and Evaluations. Solar and ultraviolet radiation. Volume 55. 1992. Available from: http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol55/volume55.pdf
この文献は、紫外線放射が発がん性を持つことに関する研究結果をまとめたもので、紫外線によるDNA損傷と皮膚がんリスクについて述べています。

Fraga CG, Motchnik PA, Shigenaga MK, Helbock HJ, Jacob RA, Ames BN. Ascorbic acid protects against endogenous oxidative DNA damage in human sperm. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America. 1991;88(24):11003–11006.
この研究では、ビタミンCが内因性の酸化ストレスからDNAを保護する効果が示されています。皮膚がん予防におけるビタミンCの役割を理解するための重要な資料です。

McArdle F, Rhodes LE, Parslew R, Jack CIA, Friedmann PS, Jackson MJ. UVR-induced oxidative stress in human skin in vivo: effects of oral vitamin C supplementation. Free Radical Biology and Medicine. 2002;33(10):1355–1362.
ビタミンCの経口摂取が人間の皮膚における紫外線誘発の酸化ストレスに与える影響を評価しました。8週間にわたり500mgのビタミンCを摂取した結果、皮膚の酸化損傷が減少し、紫外線によるダメージが軽減されました。

Shindo Y, Witt E, Packer L. Antioxidant defense mechanisms in murine epidermis and dermis and their responses to ultraviolet light. Journal of Investigative Dermatology. 1993;100(3):260–265.
ビタミンCおよび他の抗酸化物質の皮膚における役割と、それらが紫外線に対する防御にどのように寄与するかを調査しました。ビタミンCは、皮膚の抗酸化防御システムを強化し、紫外線による酸化ストレスを軽減しました。

Poljšak B, Dahmane R, Godic A. Skin and antioxidants. Journal of Cosmetic and Laser Therapy. 2013;15(2):107–113.
この文献では、ビタミンCを豊富に含む食品の摂取が皮膚の健康に及ぼす効果について述べられています。ビタミンCが強力な抗酸化物質として機能し、体内の酸化ストレスを軽減することで皮膚の健康を維持する役割を果たします 。

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