アフターピル（緊急避妊薬）と低用量ピルについて考えよう！

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こんにちは。オオサカ堂スタッフブログです。

去る7月29日に放送されたNHK「おはよう日本」で緊急避妊薬をめぐる課題が紹介され、話題を呼びました。

Twitterで ＃アフターピル がトレンドワード入りし、目にした方も多いのではないでしょうか。

コロナ禍による一斉休校や外出自粛の長期化によって、交際相手やパートナーと過ごす時間が増えたことが要因となり、予期せぬ妊娠に悩む若年層が増加しているという問題も浮き彫りになりました。

こうした話題を受けて、今回のオオサカ堂スタッフブログでは改めて皆さんと『ピル』について考えてみたいと思います。

トレンドワード入りした
“アフターピル（緊急避妊薬）”とは？

アフターピルはその名の通り、性行為の後で服用する薬です。

避妊に失敗したもしくは避妊できなかった性行為の後、72時間以内に服用することで高い確率で妊娠を防ぐことができます。

72時間以内とはいっても、早く服用すればするほど妊娠阻止率は高まります。

※アフターピルについてさらに詳しい解説は、オオサカ堂薬剤師執筆のこちらもぜひご覧ください。

予期せぬ妊娠を回避する――まさに「緊急」事態に陥った女性にとって「最後の砦」となる薬が、アフターピルなのです。

ところが現状の日本（※2020年8月14日時点）では、事後72時間以内に病院へ行き、診察・処方を受け、処方せんを持って調剤薬局へ行き、総額1～2万円もの大金を支払って入手するしか方法がありません。

平成28年には「OTC化（処方せんなしに薬局で買えるようになること）」が検討されましたが、パブリックコメントでは賛成意見320件、反対意見28件という圧倒的賛成多数だったにもかかわらず、結果的に見送られることとなりました。

一方の海外では、約90ヵ国で薬局販売されており、価格は無料～5,000円未満がほとんどです。

世界保健機関（WHO）は、「意図しない妊娠のリスクを抱えた全ての女性は緊急避妊薬にアクセスする権利がある」と勧告しており、諸外国と比べて日本がアクセスしづらい状況にあることは世界的にも問題視されています。

これだけは知ろう！
アフターピル（緊急避妊薬）と低用量ピルの違い

つづいて、低用量ピルについて説明します。

低用量ピルは、正式には「低用量経口避妊薬」といい、決まった周期に沿って毎日服用することで、継続して避妊状態を維持する薬です。

低用量ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンが含まれており、排卵をストップさせることで妊娠を防ぎます。

飲み忘れずに正しく服用した場合は99.7％と、非常に高い避妊効果が期待できます。そして服用をやめれば、元通り排卵が再開し妊娠可能な状態に戻ります。

日本ではコンドームによる男性主導の避妊方法が長年にわたって主流ですが、海外では低用量ピルが女性主導かつ、より確実な避妊方法として広く認知され普及しています。

妊娠や出産を経験するのは女性ですから、女性が自らバースコントロールをする手段の一つとしても、低用量ピルはとても大事な薬なのです。

また低用量ピルがアフターピルと大きく異なる点として、アフターピルは緊急的に妊娠を阻止する薬であり、その名通り緊急時以外の使用が推奨されるものではありません。

確かに避妊効果はありますが、服用により月経周期が乱れるといったデメリットも報告されているからです。

一方の低用量ピルはむしろその逆で、避妊効果にとどまらない女性にとっての「副効用」が沢山あります。

例えば、PMSや生理痛の改善、女性ホルモンのバランスが整うことによるニキビや肌荒れの改善などです。

※低用量ピルについてさらに詳しい解説は、オオサカ堂薬剤師執筆のこちらも是非ご覧ください。

まとめ

☑緊急時にできるだけ早く服用する必要があるアフターピル
☑より確実で女性主導の避妊方法でもある低用量ピル

ピル後進国といわれている日本で、アフターピルが今回大きく話題となったことは良いことだと思います。

しかし「今」必要な女性にとって、ただ待っているだけでは何も解決しません。

避妊の方法や、ピルの種類や特徴についての教育が圧倒的に不足している日本で、不利を被るのは女性であり、変えていかなければならない問題です。

オオサカ堂は今後も、今を生きるすべての女性に関する、正しい情報を提供していきたいと思います！

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